ちょっと過ごしやすい気候になったな、と思ったらいきなり真夏の暑さになったり「え!梅雨は??」と思っていたら、ちゃんと梅雨入りしましたね。
梅雨といえば紫陽花の季節。
庭に植えられた紫陽花や道端や公園の紫陽花が満開です。

桜の頃までの紫陽花はベージュ色のくすんだ幹と枝だけの丸裸でした。見るも哀れな様子に枯れてしまったのではないかと思ったほどでした。
そんな風に見えていても、幹の中や根っこではちゃくちゃくと花咲く準備をしていたのですね。自然はすごい!5月ごろから新芽が顔を出しみるみるうちに葉が茂ってきて6月を迎える頃には花が咲き始め今は満開。
花って儚いけれど強いな、と思います。めげない花たち。見習わなくちゃ!!なんて思ったりします。

アジサイは「七変化」という和名をも持っているとか。花(ガク!?)は咲き始め枯れて行くまでに色を変えて行くところからこの名前で呼ばれるようになったそうです。
咲き始めから咲き終わりまで時間とともに色を変えて行く様をこれまでじっくり楽しんだことがない私です。秋になって「秋色紫陽花」なんて名前のちょっと渋い配色のものも近頃お花屋さんなどで目にするようになりました。

秋色紫陽花と女性を組み合わせて描いたイメージイラスト
秋色紫陽花


紫陽花って6月のイメージと思うのはもう古い?秋の花でもあるのですね。
お庭に紫陽花を植えられている方々には当たり前の光景かもしれませんが、なにせマンション住まいのため紫陽花も切り花がほとんどでした。切り花や鉢植えでも七変化する様子を楽しめるでしょうか??

色が七変化する紫陽花と柵を超えてこちらに来る白黒の猫のイラスト
あじさい七変化

七変化の原理とは違いますが、同じ品種の紫陽花でも土壌によって赤系の色合いや青系の色合いなどさまざまなのも紫陽花ならではです。酸性が強い土壌では青色に、逆はピンク色に。これはリトマス紙とは逆なんですよね。

酸に反応して発色するというよりは、土壌に含まれるアルミニウムが酸性土壌だと溶け出して根から吸い上げられ、紫陽花の色素に含まれるのアントシアニンと結合して色の変化があるとか。中には土壌によっても変わらない「青なら青!白なら白!」のタイプもあるようです。大自然の中の化学なんですね。

紫陽花は日本原産の花だとか。もともと日本の紫陽花は「ガクアジサイ」でそれが中国に持ち込まれヨーロッパに伝わり、品種改良された玉のような形のセイヨウアジサイを大正時代に逆輸入したものが、おなじみの紫陽花だとか。私はこのタイプを「普通のアジサイ」と呼び「ガクアジサイ」をちょっと特殊な紫陽花と思っていました。

花と思っている部分は飾り花とよばれる「ガク」で本当の花はガクの中の方に小さく咲いている、というのは今ではよく知られていますね。本当の花はどこ?と花に近ずいてみるとガクの真ん中あたりに小さな花がつています。花弁に比べて雄しべ雌しべの存在感が大きいこと!ミクロの世界をイメージしちゃいます。

雨降りにレインコートを着てお散歩する犬と白いガクアジサイのイラスト
雨の日のお散歩

そうそう、紫陽花には「毒性」があるらしいですよ。私は犬を飼っているので、観葉植物や花を室内に飾る時まず「毒性」があるのか調べるようにしていますが紫陽花が有毒というのはつい最近知りました。危ない危ない!
紫陽花を室内に飾る時は犬の届かないところに置きましょう。
お庭の庭木になってる場合は注意が必要のようです。犬のことを思って植えられている紫陽花を抜いちゃった、という話も聞いたことがありますが、何とも切ない話ですね。
有毒と聞いてちょっと躊躇したものの、今の季節を感じる花はやはり紫陽花がダントツです。近所の紫陽花を注意してみると確かに「七変化」しているものに出会います。
今ではいろんな品種の紫陽花をお花屋さんでも目にします。ワンコにかじられないよう置き場所を注意して色んな種類のアジサイを楽しみたいと思います。

上のイラストのように近頃はかわいいレインコートを着せてもらって雨の中お散歩をするワンコに度々出会います。うちのワンコはお散歩嫌い。雨など降ったらお散歩なんてもってのほか!と拒否します。紫陽花鑑賞しながらのお散歩も乙だよぉ〜の気持ちを込めて「雨の日のお散歩」を描きました。