久々に保育をテーマとしたイラスト制作のご依頼をいただき、小さな子供(幼児)を描かせていただきました。
保育関係者様に読んでいただくためのムック本です。

子供、特に幼児は表情豊かで仕草も大人よりダイナミックだったり、描いている時、断然楽しいモチーフです。
子供同士だったり、保育士さんと絡めてのシーンだったり、さまざまなシーンを描かせていただきました。

その状況を表現したいが余りに、表情やポージングに気持ちが集中して、うっかり対象の年齢相応の頭と体のバランスが崩れてる!!自分のラフを眺めて慌てて修正!!とか、
時には編集者さんからさりげなくご指摘いただき修正したり・・・。すみません!!
なんてこともありましたが、改めて子供を描くことの楽しさを感じさせてもらえた制作となりました。

床に座って腕を振り回し大喜びしている幼い男の子とそれを見守る男性保育士を描いたイラスト

一人ではしゃぐAちゃん。
嬉しくって、嬉しくって!!この気持ちをどう表現すれば・・・。
気持ちの爆発で手足をバタつかせて喜びはしゃぐAちゃんの姿に保育士さんは
さりげなく気を配ります。

二人でじゃれ合う幼い子供に注意を向ける保育士を描いたイラスト

キャッキャキャッキャ、と仲良し同士でじゃれ合う子供たち。保育士さんはテンション高い二人に気づいて様子を見守ります。

楽しそうに人形遊びをする幼い女の子を見守る保育士を描いたイラスト

人形で一人遊びをしているIちゃん。楽しそう。問題なさそうに見えるけど、さっきはYちゃんとちょっと揉めてたな。
すぐに仲直りもしたし大丈夫だとは思うけど、あとで噛み跡がないか確認しておこう。とIちゃんに目を向ける保育士さん

このたびのテーマは0、1、2歳児の「かみつき・ひっかき」がテーマです。
このテーマは保育のさまざまな問題の中でも、とても重要、かつセンシティブな事柄のようです。
噛み付いたり、引っ掻いたりとは怒りなどネガティブな感情の延長線上にある行動だと思っていましたが、幼児の場合は一概にそうではないようです。

嬉しかったり、楽しかったり、ポジティブな状況の中でも起こり得るとか。
幼児は感情のコントロールがまだまだ未発達です。自分の気持ちを言葉にして、相手に上手く伝える術がまだきちんと身についていないために、感情が爆発!!
嬉しすぎて噛み付いちゃったり、楽しすぎて引っ掻いちゃったりがあるようです。

はしゃぐ子供の相手をしながら不機嫌な男の子の様子に気がつく保育士を描いたイラスト

もちろん、楽しくない、嬉しくない、嫌い、悲しいなどの状況の時も注意が必要です。

みんなは楽しそう、でもK君はどうも不機嫌。
不機嫌なKちゃんは、横で楽しそうに遊んでいるお友達に更にイライラを募らせます。
そんなKちゃんに保育士さんは気がついてます。
Kちゃんは何故不機嫌なんだろう?お家で何かあったかな?

親子を思い返し心配する保育士を描いたイラスト

イライラしながらMちゃんの手を引っ張るお母さん。
家事に、仕事に、育児に忙しくてMちゃんのママは大変そう。
親の精神状態が、その日の子供の精神状態に影響するとか・・・。
保育士さんはそんなところまで目を配っているのですね。

かみつき・ひっかきを未然に防ぐのも大切ですが、噛み付いちゃったり、引っ掻いちゃったりしたあとのケアこそ大切です。
どうして噛み付いちゃったのか?何故引っ掻いちゃったのか?この行動をとってしまった背景に目を向ける事、そして
噛み付いちゃった・引っ掻いちゃった子供の心に寄り添って、「それはやってはいけない事だよ」と伝える重要な役目を
保育者の方々は担っているのですね。

小さな女の子に優しく言い聞かせる保育士を描いたイラスト

幼い娘を褒める母親と嬉しそうな幼い娘を描いたイラスト

Mちゃんは、自分の靴を自分で出してきて、外遊びの用意をして褒められました!
連絡帳を読んだママはMちゃんの成長ぶりに感動!

子供が主体の保育の現場ですが、保育士さんってつくづく大切な仕事なのだなぁと制作を通して感じました。
教師もそうですが、保育士さんも数ある職業の中でも最重要な職業の1つではないでしょうか。
結局は良き人物とのコミュニケーションが人間形成には欠かせない事なのだと思います。

挿絵となるイラストが紙面を効果的に演出してくれますように!